1)主な研究内容

 私たち社会精神保健チームの課題は、精神疾患の予防および多様な個人の社会への適応に役立つ方法を導き出すことです。このため私たちは、本学衛生学・予防医学講座の協力の下、精神医学、社会医学および疫学的視点から、個人から地域社会におよぶ対象を多層かつ多面的に研究しています。
下に社会精神医学研究の概要を示しました(図1)。

2)研究テーマ

 現在、主だった研究テーマは以下の通りです。これらは、固定されたものではなく、今後とも追加、変更等、改訂されていきます。

  1. 認知症の人と地域社会
    - 地域の認知症対応力の向上に係わる研究
  2. 精神障碍者の社会適応と精神障害へのスティグマ
    - 精神障碍者の社会参加や自動車運転に係わる研究
  3. 学校精神保健
    - 学校で行うメンタルヘルスリテラシー教育に係わる研究
  4. 福島第一原子力発電所事故による精神科避難転院患者の県内帰還と地域移行
    - 東日本大震災における相双地域の精神科入院患者の避難転院と地域移行に係わる調査研究

3)学生、研修医のみなさんへ

 健康な脳が育成される、またはダメージを受けた脳が回復する、さらに不可逆的な機能低下を来した脳が適応できる地域社会の実現に向け、脳科学や精神医学を土台として社会的方法を用い挑戦する領域が、社会精神保健の分野です。私たちの研究チームに興味を持たれた方は、是非ご連絡下さい。